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WinActorの資格制度について:資格を取得するメリットは? RPAに必要なスキルは?

2019年04月23日

WinActorの資格は2種類ある。

試験会場

WinActorの習得レベルを認定する資格制度が2018年から始まりましたが、2種類の資格が存在して解りづらくなっています。今回はその資格制度とRPAに必要なスキルについて解説します。

 

【NTT-ATの認定資格】

① Certified(初級)

② Sales Certified(中級)

③ Technical Certified(上級)

提供元(メーカー)であるNTT-ATが実施する「代理店向け」の認定資格です。

Technical Certified(上級)を取得すると「認定講師」となり、「WinActor認定研修」を開催する資格を与えられます。

 

【NTTデータの認定資格】

① アソシエイト(初級)

② エキスパート(中級)

③ プロフェッショナル(上級)

主要代理店であるNTTデータが実施する「ユーザー向け」の認定資格です。

人材派遣会社ヒューマンリソシアが運営を任されており、こちらは2019年3月までに3,000名以上が受験しています。

資格を取得するメリットは?

名刺交換

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)というパソコンの資格をご存知でしょうか。履歴書に記載する人もいますが、この資格で就職が有利になるイメージはありません。

 

それに比べて、WinActorの資格は、今は希少価値(レア感)があるようです。WinActorを導入している企業であれば就職が優位に働く可能性もあります。また、提供サイドもWinActorの利用促進に繋がるので、資格取得を斡旋しています。

 

しかし

RPAはプログラミングと同様に、知識があれば良い成果物(シナリオ)を作れるとは限りません。シナリオの内容を考えるのが一番重要で、論理的思考力を求められる仕事です。

日本は資格大国

合格

日本は様々な資格が乱立してますが、安定を求める真面目な国民性により、資格制度を好む傾向があります。しかし最近は、弁護士や税理士など国家資格を持つ人でさえ、収入が安定しない時代になってきています。

 

WinActorの資格制度を否定するわけではありませんが、取得することで独占的な仕事を与えられる訳ではなく、今後は希少性も薄れてきますので、自己研鑽のためのトレーニングと捉える方が良いでしょう。

 

また

RPA担当者が学ぶべき範囲はRPAツールだけじゃありません。経理・人事・顧客管理の各ソフトウェア、Excel、それに関わる業務の内容、など多岐に渡ります。

 

故に

RPAツールの操作技術に固執すべきではないと思います。将来のために技術を習得したいのであれば、プログラミング言語を学んだ方が良いのでは?と感じます。

RPAで1番必要なスキルは?

打合せ

人間の業務を代行するのがRPAなので、そのシナリオを構築する前に、まず人間が行っている業務を洗い出す(把握する)必要があります。

それには以下のスキルが重要です。

①現在使っている各ソフトウェアの知識

②関係者からのヒヤリング能力

③業務フローを作成する論理的思考力

 

要するに

どんなシナリオを作るか?などを考える工程が重要であり、RPA(WinActor)の操作スキルは次の段階で必要になるアイテムです。1人でシナリオを作る場合、手を動かすよりも、考えてる時間の方が長くなる仕事です。

 

注意点

WinActorの操作を習得していても、現行の業務内容を把握する能力がない人は役に立ちません。まずは業務に一定の経験値が必要です。

 

そして

業務スキルを持った人をRPAの推進役に抜擢すべきです。RPAの操作スキルは、経理や人事などの業務スキルに比べれば、短期で習得できます。人材の配置は業務スキルを重視した方が良いです。

 

但し

RPA導入を主導する役割は非常に難しいので、1人で抱え込んだら前に進みません。必ず、社内外の人と協力しながら取り組むべき案件です。

 

結論

どんな仕事もそうですが、結局は、一番必要なスキルはコミュニケーション能力となります。関係者との調整能力が鍵となるので、「優秀な人」じゃないと、務まらないように思います。

 

 

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